いま、美容業界で注目を集める High‑class NIR(深美光)40J 技術(Near Infrared=近赤外線)。その中でも、波長760nm~1800nmの近赤外線領域に高出力でアプローチする“High-class NIR(深美光)40J”は、真皮層への届きやすさが特長です。
今回、創通メディカルはこの技術に焦点を当て、専門機関の協力のもと、肌状態に関する変化を評価する技術検証を実施しました。
今回、創通メディカルはこの技術に焦点を当て、専門機関の協力のもと、肌状態に関する変化を評価する技術検証を実施しました。
目次
1.評価概要
■評価対象製品:美容鏡、フェイスマスク
■評価目的:通常の使用条件下で、成人女性が連続して56日間使用した場合に、以下の効果があるかを評価する:
■評価目的:通常の使用条件下で、成人女性が連続して56日間使用した場合に、以下の効果があるかを評価する:
- 保湿
- シワ改善
- 肌の引き締め
- 肌への栄養補給
- 肌の弾力改善
- シミ・斑点の改善
- 皮膚の厚み・密度の改善
- 明るさの向上(ブライトニング効果)
■評価方式:プロトコルに基づくスキームで実施
■被験者:合計22名の中国人健康女性(年齢:39~55歳、平均46.05±5.25歳)
すべての被験者が選定および除外基準を満たしている
■評価部位:顔面
■使用方法:
■使用期間:56日間
■使用頻度:1日おき(隔日)
■照射回数:1回の使用につき180ショット(最大出力、約9分)
■使用手順
顔を3つの部位(左・正面・右)に分け、それぞれ3分間、計60ショットずつ照射
顔と機器との距離は1〜3cmを維持
■操作方法
1)電源を入れる
2)3秒後に準備完了
3)ボタン上方向:ハイパワーモード
4)ボタン長押し:「自動照射モード」に移行
5)単発照射も可能(1回押すごとに1発)
6)合計180ショット完了後、フェイスマスクを15〜20分使用
1)電源を入れる
2)3秒後に準備完了
3)ボタン上方向:ハイパワーモード
4)ボタン長押し:「自動照射モード」に移行
5)単発照射も可能(1回押すごとに1発)
6)合計180ショット完了後、フェイスマスクを15〜20分使用
■評価スケジュール(計測タイミング)
使用前(D0)
使用28日後(D28)
使用56日後(D56)
使用前(D0)
使用28日後(D28)
使用56日後(D56)
■評価パラメーター
以下の機器や手法を用いて各種肌状態を計測・分析
以下の機器や手法を用いて各種肌状態を計測・分析
- VISIA 7 画像撮影/UV色斑・色調・シミ解析
- Primos CR シワの画像解析
- Mexameter MX18 皮膚のメラニンおよびヘモグロビン含有量
- Cutometer MPA580 皮膚の弾力性・引き締め度
- Tewameter TM300 皮膚の経皮水分蒸散量(バリア機能)
- Glossymeter GL200 皮膚の光沢度
- Dermalab Ultrasound 皮膚の密度・厚み
- Visioscan VC20 plus 肌のテクスチャ(粗さ・滑らかさ・シワ)
2.専門家による評価
被験者の自覚的評価(アンケート)
2-1.評価設計(試験の流れ)
■使用前(D0)
1)技術者が、参加条件を満たすかどうかを確認し、Fitzpatrickスキンタイプおよび肌タイプ(中性・乾燥・脂性・混合肌)を記録。
2)被験者が来場後、洗顔サンプルで顔を洗浄し、毛羽立たない乾いたティッシュで水分を拭き取り。
3)室温 21±2℃、湿度 50±10%RHの環境で30分間安静に。
4)専門家による皮膚状態の評価を実施。条件を満たす場合、次のステップへ。
5)技術者が「経皮水分蒸散量(TEWL)」をTewameterで測定。条件を満たす場合、次のステップへ。
以下の測定と撮影を実施:
1)技術者が、参加条件を満たすかどうかを確認し、Fitzpatrickスキンタイプおよび肌タイプ(中性・乾燥・脂性・混合肌)を記録。
2)被験者が来場後、洗顔サンプルで顔を洗浄し、毛羽立たない乾いたティッシュで水分を拭き取り。
3)室温 21±2℃、湿度 50±10%RHの環境で30分間安静に。
4)専門家による皮膚状態の評価を実施。条件を満たす場合、次のステップへ。
5)技術者が「経皮水分蒸散量(TEWL)」をTewameterで測定。条件を満たす場合、次のステップへ。
以下の測定と撮影を実施:
- VISIA 7(顔画像+UV分析)
- Primos CR(シワ)
- Visioscan VC20plus(肌テクスチャ)
- Dermalab Ultrasound(肌密度・厚み)
- Mexameter(メラニン量)
- Cutometer(弾力・引き締め)
- Glossymeter(光沢)
技術者より使用方法を説明。被験者はその場で使用を実施。不快症状が出た場合は使用日誌に記録。
被験者退室。
■使用28日後(D28)
1)同様に洗顔と安静(30分)を実施。
2)専門家による評価。
3)同上の画像撮影と各種測定を再実施。
4)被験者が「自覚的アンケート(自己評価)」を記入。
5)使用日誌のチェック。
6)被験者退室。
1)同様に洗顔と安静(30分)を実施。
2)専門家による評価。
3)同上の画像撮影と各種測定を再実施。
4)被験者が「自覚的アンケート(自己評価)」を記入。
5)使用日誌のチェック。
6)被験者退室。
■使用56日後(D56)
1)同様の手順で洗顔・安静・撮影・測定。
2)アンケート記入、サンプルと使用日誌の回収。
3)被験者退室。
1)同様の手順で洗顔・安静・撮影・測定。
2)アンケート記入、サンプルと使用日誌の回収。
3)被験者退室。
3.評価結果
3-1.機器による測定(代表的項目の抜粋)
評価項目 (機器・部位) | 測定時点 | 変化率 | 統計的 有意性 | 改善した被験者 (割合) | 解釈 |
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UV色斑の特徴数 (VISIA 7-正面) | D28 | -2.93% | あり | 19人 (86%) | 値が小さいほどUV色斑が改善 |
UV色斑スコア (VISIA 7-正面) | D56 | -2.23% | なし | 9人 (41%) | 同上 |
シミ面積 (VISIA 7-IPP-頬) | D56 | -29.45% | あり | 14人 (64%) | 値が小さいほど改善 |
皮膚のシワ数 (Primos CR-目尻) | D56 | -33.33% | あり | 17人 (77%) | 値が小さいほどシワ改善 |
メラニン量 (Mexameter-頬) | D56 | -11.75% | あり | 21人 (95%) | 値が小さいほどメラニン減少 |
弾力R5 (Cutometer-頬) | D56 | 23.16% | あり | 22人 (100%) | 値が大きいほど弾力改善 |
水分蒸散量 (Tewameter-頬) | D56 | -18.06% | あり | 21人 (95%) | 値が小さいほどバリア機能改善 |
光沢 (Glossymeter-頬) | D56 | 30.91% | あり | 22人 (100%) | 値が大きいほど肌のツヤが改善 |
肌密度 (Ultrasound-頬) | D56 | 23.60% | あり | 20人 (91%) | 値が大きいほど肌密度が高まる |
肌粗さSer (Visioscan-頬) | D56 | 70.74% | あり | 21人 (95%) | 値が小さいほど凹凸が改善 (なめらか) |
評価結果(英語データ)
肌色・シミ・色調の評価 (英語データ) | 肌密度・弾力等の評価 (英語データ) |
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肌色・シミ・色調の評価 (英語データ) |
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肌密度・弾力等の評価 (英語データ) |
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3-2.専門家による評価(視診スコア)
評価項目 | 測定時点 | 変化率 | 統計的有意性 | 解釈 |
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魚尾紋(目尻のシワ) | D56 | -5.73% | あり | 値が小さいほどシワ改善 |
色斑による肌ムラ | D56 | ±0.00% | なし | 改善見られず |
色素沈着(シミ) | D56 | -5.32% | あり | 値が小さいほどシミの色が薄くなった |
専門家による評価(視診スコア) (英語データ) |
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3-3.被験者の自覚的評価(満足度アンケート)
使用28日後(D28)
- 「使いやすい」:91%
- 「シミの色が薄くなった」:82%
- 「シミの面積が減った」:82%
- 「肌色が均一になった」:86%
- 「肌が明るくなった(美白)」:82%
- 「肌にツヤが出た」:100%
- 「毛穴が整った」:91%
- 「たるみが改善した」:86%
- 「肌が引き締まった」:86%
- 「肌の弾力が増した」:95%
- 「乾燥ジワ・小ジワが改善した」:73%
- 「シワが目立たなくなった」:73%
- 「肌がなめらかになった」:100%
- 「肌がふっくらした」:100%
- 「刺激がなく優しい」:95%
- 「総合的に満足」:100%
使用56日後(D56)
- すべての項目で前回より満足度が上昇
- 特に「総合満足度」「ツヤ」「ふっくら感」「刺激なし」は100%の肯定評価
被験者の自覚的評価 (満足度アンケート) (英語データ) |
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4.皮膚の有害反応(副作用)
- 試験期間中、受験者に重度または持続的な皮膚の副反応は報告されませんでした。
- 使用後に一時的な不快感(例:軽度の赤みやピリつき)を感じたという報告が数件ありましたが、いずれも軽度かつ一過性で、継続使用に支障はありませんでした。
5.プロトコルの逸脱および修正
- この試験において、評価プロトコルからの逸脱や大幅な変更は報告されていません。
- すべての試験手順は、事前に策定された評価計画および倫理的指針に基づき、適正に実施されました。
6.サンプルの説明
- サンプル名:美容鏡、フェイスマスク(MYTREX MiRAY RJ-40)
- 取得方法:クライアントより宅配便にて提供
- SGSサンプルID:SHCPCH24007272-001(美容鏡)、
SHCPCH24007272-002(フェイスマスク) - 評価期間:2024年9月21日〜2024年11月21日
皮膚の有害反応(副作用) プロトコルの逸脱および修正 サンプルの説明1/2 (英語データ) | 皮膚の有害反応(副作用) プロトコルの逸脱および修正 サンプルの説明2/2 (英語データ) |
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皮膚の有害反応(副作用) プロトコルの逸脱および修正 サンプルの説明1/2 (英語データ) |
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皮膚の有害反応(副作用) プロトコルの逸脱および修正 サンプルの説明2/2 (英語データ) |
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7.被験者情報(抜粋)
- 被験者のデータは、SGSが管理するCPCH受試者データベースより選出されました。
- 被験者数:22名(全員が最終評価まで完了)
- 性別:女性のみ
- 年齢範囲:39〜55歳
- 平均年齢:46.05歳(±5.25)
- 肌質:中性、乾燥肌、脂性肌、混合肌(乾燥寄りまたは脂性寄り)に分布
- Fitzpatrickタイプ:タイプII〜IVに分布(中国人に一般的な範囲)
被験者情報(英語データ) |
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8.画像解析関連(簡略)
- VISIA 7 にて標準光・交差偏光・UV光下での顔画像を取得
- Primos CR による目尻の3Dシワ解析画像を取得
- Visioscan VC20plus にて顔面テクスチャの解析画像を取得
- Dermalab Ultrasound にて肌の厚さ・密度の断面図を取得
VISIA 7 標準光での顔画像取得 | VISIA 7 交差偏光での顔画像取得 | VISIA 7 光下での顔画像取得 | VISIA 7 目尻の3Dシワ原画像 |
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Primos CR 目尻の3Dシワ解析画像 (解析マップ:凹凸カラー表示) | Visioscan VC20plus 顔面テクスチャ解析画像 (グレースケール) | Dermalab Ultrasound 肌の厚さ・密度の断面図 (断面スキャン) | |
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VISIA 7 標準光での顔画像取得 | VISIA 7 交差偏光での顔画像取得 |
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VISIA 7 光下での顔画像取得 | VISIA 7 目尻の3Dシワ原画像 |
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Primos CR 目尻の3Dシワ解析画像 (解析マップ:凹凸カラー表示) | Visioscan VC20plus 顔面テクスチャ解析画像 (グレースケール) |
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Dermalab Ultrasound 肌の厚さ・密度の断面図 (断面スキャン) | |
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9.製品仕様
- 最大出力:40J(9 ランプ同時照射)
- 照射面積:約 240 cm²
- 波長レンジ:760 nm(メラニン・ヘモグロビン吸収)~ 1,300 nm 超(コラーゲン線維タイトニング)
- 本体サイズ:W 290 × H 335 × D 90mm/質量:約2kg
- 希望小売価格:239,800 円(税込)
※詳細は公式オンラインストアを参照。
10.High-class NIR(深美光)40J照射技術による美容評価結果まとめ
ハイパワーかつ広範囲な近赤外線照射技術「High-class NIR(深美光)40J照射技術」は、22名の成人女性における56日間の使用試験で、肌の光沢・弾力・シミ・たるみなど複数の指標において一定の変化が確認されました。本結果は、High-class NIR(深美光)40J照射技術が美容ケアの新しい可能性を示唆するものです。なお、本試験は製品自体の効能や効果を保証するものではありません。
11.試験機関”SGS”(第三者機関)について
本試験は、世界最大級の検査・認証機関であるSGS(Société Générale de Surveillance)によって実施されました。 SGSはスイスに本社を構える国際的な第三者機関で、140年以上の歴史をもち、世界各国で品質評価、認証、検査サービスを提供しています。 医療・化粧品・生活雑貨分野においても豊富な評価実績があり、その中立性と信頼性の高さから、世界中の企業や政府機関に利用されています。 本検証においても、倫理指針と評価プロトコルに基づき、公正かつ厳密な手順で評価が行われました。
SGS(Société Générale de Surveillance)について詳しくは、公式サイト(英語)をご覧ください。
SGS(Société Générale de Surveillance)について詳しくは、公式サイト(英語)をご覧ください。